集合住宅のマナーとは

実家が一戸建ての住宅であった場合、なかなか「集合住宅」での暮らしというものが想像できないかもしれません。集合住宅というものは複数の世帯が暮らす住宅です。

マンション、アパート、あるいは「寮」など、ひとつの家屋に複数の人が暮らすスタイルです。それまで一戸建て住宅で暮らしていたような人は、そのような住居がどのようなものか、そこで暮らすことがどのようなことなのか、イメージすることも難しいかもしれません。ですから、いざ一人でマンションやアパートで暮らすとなると、それまで戸建ての実家で過ごしていたような感覚で暮らすと、その環境でのマナーを逸してしまう可能性もあるのです。そうなってしまうと、近隣の住民の迷惑となるばかりか思わぬ「トラブル」を招いてしまうことになるかもしれません。

アパートやマンションにもさまざまなタイプのものがあります。壁や天井、床の材質もさまざまですし、さらには構造もバラバラです。一見するとキレイに見えるような物件でも、入居してみるとその脆さだったり、構造上の弱いところを発見してしまったりすることもあるかもしれません。そこで発生するのはなにかというと、「音」の問題です。「生活音」の問題です。生活するだけで、私たちはさまざまな「音」を発するものです。そして、その「音」には「振動」がつきものです。

振動を伴うような「音」は、重低音として人に認識されることがほとんどです。それは人が歩く音、人が歩いて「ドンドン」という振動として階下に伝わるのです。そのような「音」と振動が突然頭上から聴こえた場合、ほとんどの人は「不快」に感じるものなのです。それが常識的な範囲であればいいのですが、あきらかに踊っていたり飛び跳ねていたりする場合、それは頭上の住民に対しての「不満」となります。「非常識」としてその不満を爆発させることになるのです。

そうして「苦情」として直接伝えにいくか、管理会社などに注意してもらうように連絡することになるでしょう。そこから住民トラブルとして深刻な事態を招いてしまう場合もあるのです。

生活音以外にも、テレビやオーディオの音に注意する必要がある場合もあります。テレビやオーディオの音が階下に伝わり、「うるさい」と感じられてしまう場合もあるのです。実家が戸建てだった場合、好きな音量で音楽を聴いていたこともあるかもしれません。ですが、アパートやマンションなどでそのようなテンションで音楽を聴いてしまうと、それは近隣の方への迷惑となってしまうことがほとんどです。

さらには「楽器の演奏」などはもっての他です。特に「ドラム」などの打楽器は間違っても集合住宅では演奏できるものではありません。深刻であれば「警察沙汰」になってしまう場合もあるのです。最悪、その住居を立ち退く必要もあるかもしれません。都会で暮らすとなれば集合住宅で暮らすことは必至です。近隣の方への配慮というものは、必ず必要なことなのです。